Football NEWS に寄稿しました。

今年の千葉県6年生大会は従来のトーナメント方式から大きく様式が変更され前期・後期のそれぞれ7,8チームのリーグ戦方式になりました。

ボレイロは、3チームエントリーし、前期、レッド、ブルーの2チームが1位抜けした経緯から「千葉県4種委員会が発行するFootball NEWS」に寄稿を依頼されました。ボレイロの考え方にも通じるものがあるので皆様にもお知らせしたいと思います。

世界的にサッカー界では差別問題がクローズアップされています。日本サッカー協会でも「差別、暴力のない世界を作り出して行きましょう!」とシンポジウムが開催されました。少年サッカーの育成に関わる者としての感想ですが、今年の県リーグの開催は画期的な試みだったと思います。勿論、多くの問題や課題があることも承知していますが、大事なことは試みるということでしょう。最初に流れた案内では、例えば、18名の部員が所属するクラブは、2チームを登録して下さい。多くの選手が試合に出られる機会を増やして下さい。

私達は全ての選手に出来るだけ平等に試合に出られる機会を作る。その為に我々がしなければならないことに努力すると理解しました。少年サッカーでの差別は、イジメや仲間外れのようなものもありますが、一番の差別は試合に出す機会を奪うことです。時には何時間もかけて試合に行って、炎天下、酷寒の中でずっとベンチに座っている、試合を眺めているだけ・・・これでは上手くなるわけがない。これは暴力以上にひどい仕打ちです。練習試合ではなく、公式戦でピッチに立ってこそ、初めて将来にも身に付く経験が財産として残されます。試合に出しもしないで勝手に“あいつには出来ない、無理と決め付けるのは止めにしましょう。

FCボレイロ成田の6年生は28名の大所帯です。私達は今年の協会の英断を理解し、尊重し、チーム内で話し合い、保護者にも理解を求めて3チームをエントリーする決断をしました。それぞれ、チームは9、9、10名になります。怪我や病気の場合に備えて5年生にも2名ずつの協力をもらいました。運良く、2チームがリーグの1位抜けを果たすことが出来ました。一番の成果は、28名のそれぞれがリーグ戦を通じて、失敗した際の悔しさと成功した喜びをたくさん体験出来たことだと思います。私達はその貴重な体験を元に彼らに心のこもったアドバイスをしました。多くの体験からたくさん褒め、そして厳しく叱咤激励が出来ました。今年の県リーグ開催から多くの問題点が出されることも予想されますが、あくまで多くの子供達の為に良かれと思う事を最大の優先事項として熱い意見が交換される事を願っています。 総監督 渡辺源藏

PS:紙面の制限もあり表記の内容になりましたが、全ての選手に平等というのは、あくまで同様に努力を重ねてきた選手に対してで、何でもかんでも平等というのは違うと思います。ボレイロにそんな選手はいないと思いますが、練習をさぼり、個々で出来るリフテイングやドリブルもせずに試合の時だけに出てきて全て平等に試合に出せ・・・・それでは、その選手が努力する機会を奪ってしまうことにつながるかもしれません。少しでもいいのでピッチに送り出し、失敗経験、成功経験をさせて、次につなげる。トラップがうまく出来なかった選手がいたとします。私ならその選手には何故、トラップがうまく出来なかったのかを話し、リフテイングが上手くなるとトラップが上手になるよ!リフテイングを練習して次の試合にトラップを成功させよう!と言います。そして、次の機会でトラップが前よりも上手に出来たら、間髪入れずに、その場で大きな声で大きなジェスチャーで「〇〇!今のトラップ。うまかったねえ!!」と褒めると思います。

今回、6年生が伸びているとしたら、その積み重ねが成果として表れていると思います。初めからチームにうまい選手がたくさんいた訳ではありません。少しずつ、少しずつ成長していった結果だと思います。

それとボレイロの決まり事も影響していると思います。

1.コーチ、保護者が試合中、練習中に選手を罵倒したり大きな声で怒鳴ったりするような威嚇行為は禁止。

2.審判に対してどんなジャッジに対してもアピールも含めて異論を唱えることは、選手、コーチ、保護者は禁止。 

3.練習、試合、選手は始めと終わりに必ず、ハイタッチして挨拶を交わす。(必ず、お互いに目を合わす)